プロパガンダ検証(ウクライナ戦争)
ウクライナ戦争において、親露/反米/反ウクライナ派の方々が、よく主張されていたロシアの様々な プロパガンダ/誤情報/偽情報(オレンジ字) に対する、反証や反論のまとめです。 何となくウクライナの国旗を彷彿させる、Palos Verdesの風景 【NATO東方拡大について】 “米国のベーカー国務長官がソ連のゴルバチョフ書記長に対して、「NATO軍の管轄は1インチも東に拡大しない」と口約束をした。” NATOは拡大をしないなどと、公式に認めた事は一度も無く、当然そういう約束した、公式の条約も署名入り文章も存在しません。ビジネスでも海外取引をしたことが少しでもあれば、非公式の口約束など、何の拘束力も効力も無いと分かるように、この話だけでも本来は詰んでいる話です。 しかもエリツィン時代の1997年5月に締結された、NATO・ロシア基本議定書(NATO-Russia Founding Act)で、NATO側は新規加盟国の防衛について、「実質的な戦闘部隊の追加的常駐」によらず、増派等によって対処するとの意図を表明しています。 それは即ち“今後NATOは拡大しません”などという約束は1行も無い上に、むしろ新規加盟国での扱い方にまで言及しており、これにロシアは署名までしています。 原文はコレ↓ NATO-Russia Founding Act 当時のNYTにも、エリツィンはしぶしぶながら、中央ヨーロッパの旧ソ連だった国のNATO拡大に同意したという記事がありました。 NYTの記事 なお背景としては、ロシアにG8の地位とWTOへの早期加盟への支援を約束した見返りに、ポーランド、ハンガリー、チェコのNATO加盟を容認させたらしいと、他の記事にありました。 またエリツィンは国内の支持率を気にして、NATO拡大への姿勢を変化させており、アメリカもその事情を配慮しつつも、時間を掛けてこの議定書締結に至ったようです。 プーチンはこの議定書内容に対しても既に違反を重ねており、NATO側はとっくに破棄しても当然の状態でしたが、むしろ今の戦争まで辛抱強く準拠して来た方です。 ともかくゴルバチョフ時代にあった単なる非公式の口約束は、エリツィン時代で既に明確に無効性まで確認されていた話であり、あからさまなプーチンのプロパガンダであった事がわかります。 またそもそもNATOの拡大はウクライナのコン