Facebookでエンゲージメント率を高める① Engagement!

(U.S. FrontLine誌 2013年7月20日号 掲載分)

Facebookは一種のオンラインコミュニティ(SNS)であり、そこには商用・個人含めて色々なページが存在しているわけですが、各ページをLikeしているユーザーは、それぞれのファンと呼ばれます。

実際にページを開設してみれば誰しも経験すると思うのですが、企業やブランドといったビジネス系のページでファン(Like)数を増やしていくのはなかなか大変です。

超有名企業で、それをLikeすることがそのままその人のアイデンティティを表しているかのようなもの、例えばスターバックス・コーヒーやApple社とか、あるいは好きな小説や漫画、テレビ番組、音楽といった趣味・娯楽系のページなら、ユーザーが自らページを探し出して、勝手にLikeしてく れる可能性もありますが、一般のビジネス系では、残念ながらそんな都合の良いことはなかなか起きてはくれません。

Likeを多く獲得できているビジネス系のページは、単に大企業でファンが多いからそうなっているなどと誤解されているかもしれませんが、大半は広告やプロモーションなど、何らかのお金や労力の伴った企業側担当者の努力があり、やっと得られる成果なのです。

このファン獲得の段階でも十分ハードルは高いので、うまく行かず苦悩しているケースも多々あると思いますが、覚悟を決めてある程度のお金と労力を費やせば、時間は掛かるかもしれませんが、絶対に乗り越えられないものではないと思います。

多数のファンがいても、うまく生かせない

ただそうした努力で獲得したファンベースがあっても、ビジネスにうまく生かせるか(つまり何らかの売上に変換できるか)、といえば、これまた別の話で、再び苦悩している企業もかなりあると思います。これが2つ目のハードルです。ビジネス系ページのファンは、前述のとおり、半ば強引に ファンに仕立て上げたような人たちです。

通常はその企業への関心度も低く、当たり障りのないようなトピックを投稿しても、当然Likeやシェアなどの反応は薄く、宣伝や広告なら、なおさら寒い状況になります。むしろそれが続くとユーザーからうざいと思われ、次回から投稿を非表示にされるか、最悪はLikeを取り消される可能性す らあります。

一方ミュージシャンや有名人などのページには、忠誠心のあるファンが集っており、例え第三者的にはどうでもいいと感じる投稿でも、ファンたちはそれらを熱望しており、むしろ何かを宣伝されたがっているくらいの状況といえます。マーケティングをしていきたい企業側からすれば、それこそが探し求めていた理想のSNSといえます。

エンゲージメント率が低ければ、意味がない

ソーシャルメディア上で、ユーザーの愛着・関心・反応の度合いを示す指標として「エンゲージメント」という用語があり、「エンゲージメント率」は、反応数÷ユーザー数で計算されます。

Facebookでいえば、1つの投稿に対して、(Likeされた数+コメント数)÷ファン数です。(シェア数も加味するケースもありますが、Likeした上でシェアする人も多いからなのか、一般的にシェアは含まずに計算する方が多いようです)。

例えば1万人のファンがいるページで何かを投稿して、350人がLikeをし、50人がコメントを書けば、エンゲージメント率は4%ということです。

ソーシャルメディアマーケティングにおいて、もちろんファン数は絶対に必要ですが、このエンゲージメント率を高めていけないと、結局のところ、ただの一方通行の宣伝にしかならないわけです。

ビジネス系が目指すべき所は、先のミュージシャンや有名人などのページのように、ファンたちが今か今かと次の投稿を心から待ち望んでくれているような、エンゲージメント率の高いページということです。

エンゲージメント率を高めるには?

ファンの関心を引ける、面白い・インパクト・話題性のある投稿を頻繁にするのが、もちろんエンゲージメント率を高める1つの確実な方法ですが、これはかなりしんどい作業です。

企業側もファンに飽きられないよう、社内でSMS管理者を用意して、随時何かを投稿させるようにしているところも増えてはきました。

ただ特に日系企業など、ネット事情をあまり理解していない担当者が管理していると、ネタが尽きてどこかで出回っていた古いネタをそのまま流用しているだけで、ユーザーはカビの生えた周知の話題を見せられ続け、完全に退いてしまっているのに、企業側はおそらくそのことに気づいてもいない、という寒い光景もたまに見かけます。

手を抜けることは限られています。ではどうすれば良いのか? という話なのですが、次回、シンプルながら使える1つの手法をご紹介します。

[もっと詳しくソーシャルメディアマーケティングについて知りたい方はこちらも参照ください: ソーシャルメディアマーケティングが必要な理由]

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