これは詐欺だ コーディング編
前回、ウェブの制作費は、コンサルティング費(設計)、デザイン費、そしてページ作成費(コーディング費)を合計して算出されること、そして大半の業者は、100ドルほどで簡単に誰でも購入できる「ホームページ・テンプレート」(ひな形)を利用していることを説明しました。数万種もあるひな形から好きなデザインを選び、ロゴやテキストを変更するだけで、見た目はプロフェッショナルな「ホームページ」が誰でも簡単に作れるのです(「ホームページ」とは正しくは、複数ページからなるウェブサイトの最初のページという意味ですが、なぜかウェブサイト全体を指す言葉としても使われています。今回も、あえて後者の意味で「ホームページ」という表現を使います。その意図は後で明らかにします)。
ウェブ屋にも資格制度を設けたい
皆さんは普段、色々なホームページをご覧になられていると思います。では、ホームページが何でできているかご存知ですか? ホームページは、皆さんの目に見える画像などのほか、HTMLというごく簡単なプログラムコードで出来ています。このコードには、世界共通で定められた基本仕様があり、本当のプロならそうした仕様は当然熟知しています。
ただ、良くも悪くも最近の技術進歩により、コードを一切理解していなくても、便利なソフトを使って誰でも簡単にホームページが作成できるようになりました。そのため、プロのはずなのにコードを理解していない、にわかウェブ開発者もかなり増えてきています。
以前、我が社を訪れたあるクライアントから、「某広告代理店に作成してもらったホームページに何の反応もないのでリニューアルしたい」という依頼をいただきました。そして、まずはそのホームページを見せてもらったのです。クライアント曰く、「このデザインでは商品の良さがうまく伝わらないので、もう少し変えたい」ということでした。確かにその通りでしたが、それ以前にまず私は、1日の訪問者数はどれくらいかと尋ねたのです。すると「分からない」との答えでしたので、まずは訪問者数について探っていくことにしたのです。
プロなら有り得ないデタラメコード
ある程度の訪問者数があるとすれば、検索エンジンで何らかの言葉を検索したユーザーの目にそのホームページが留まっているはずです(もちろん、その他どこかに広告を出していれば別です)。逆に言えば、ホームページを検索エンジンで上位表示させる手法、SEOがどれくらい実現できているかを確認すれば、具体的な訪問者数は把握していなくても、おおよその集客力は分かるのです。
また、そのホームページのコードを見れば、SEOに関する理解度はもちろんのこと、制作者のレベルまでが分かってしまいます。優秀な職人さんがビルの天井や天井裏を見れば、建築に関わった職人のレベルが分かるのと同じです。ちなみにホームページのコードは、誰でも簡単に見ることができます。
そのクライアントのホームページのコードを見た私は、愕然としました。SEOうんぬん以前の問題でした。HTMLを全く理解していない素人が作成したものだと一瞬で分かるデタラメさだったのです。見かけだけは普通に表示されているため、一般の方には分かり難いでしょう。しかしそれはまるで、内部の配管がなされないまま、きれいな天井ボードで塞いだだけで完成とされたマンションの一室でした。
世の中のほとんどのウェブ業者はSEOを深く理解していないため、単に見た目がきれいなだけで訪問者がないに等しいホームページを作ってしまいがちです。このクライアントの場合も、そうしたホームページの一つだったということで話は終わりそうですが、「ひな形を使うような業者であっても、ここまでデタラメなコードにはならないだろう」と思わされるひどさだったのです。おそらく、素人が見よう見まねで作成したのでしょう。そんなものにクライアントは結構な額を支払っていたのです。
我々の本来のビジネスのあり方を愚弄しているとしか思えず、この某広告代理店には強い憤りを感じました。「素人が、できもしないことをプロの顔をしてするな!」と言いたくなりました。次回は、憤りを通り越してあきれ果ててしまった例を紹介します。
ウェブ屋にも資格制度を設けたい
皆さんは普段、色々なホームページをご覧になられていると思います。では、ホームページが何でできているかご存知ですか? ホームページは、皆さんの目に見える画像などのほか、HTMLというごく簡単なプログラムコードで出来ています。このコードには、世界共通で定められた基本仕様があり、本当のプロならそうした仕様は当然熟知しています。
ただ、良くも悪くも最近の技術進歩により、コードを一切理解していなくても、便利なソフトを使って誰でも簡単にホームページが作成できるようになりました。そのため、プロのはずなのにコードを理解していない、にわかウェブ開発者もかなり増えてきています。
以前、我が社を訪れたあるクライアントから、「某広告代理店に作成してもらったホームページに何の反応もないのでリニューアルしたい」という依頼をいただきました。そして、まずはそのホームページを見せてもらったのです。クライアント曰く、「このデザインでは商品の良さがうまく伝わらないので、もう少し変えたい」ということでした。確かにその通りでしたが、それ以前にまず私は、1日の訪問者数はどれくらいかと尋ねたのです。すると「分からない」との答えでしたので、まずは訪問者数について探っていくことにしたのです。
プロなら有り得ないデタラメコード
ある程度の訪問者数があるとすれば、検索エンジンで何らかの言葉を検索したユーザーの目にそのホームページが留まっているはずです(もちろん、その他どこかに広告を出していれば別です)。逆に言えば、ホームページを検索エンジンで上位表示させる手法、SEOがどれくらい実現できているかを確認すれば、具体的な訪問者数は把握していなくても、おおよその集客力は分かるのです。
また、そのホームページのコードを見れば、SEOに関する理解度はもちろんのこと、制作者のレベルまでが分かってしまいます。優秀な職人さんがビルの天井や天井裏を見れば、建築に関わった職人のレベルが分かるのと同じです。ちなみにホームページのコードは、誰でも簡単に見ることができます。
そのクライアントのホームページのコードを見た私は、愕然としました。SEOうんぬん以前の問題でした。HTMLを全く理解していない素人が作成したものだと一瞬で分かるデタラメさだったのです。見かけだけは普通に表示されているため、一般の方には分かり難いでしょう。しかしそれはまるで、内部の配管がなされないまま、きれいな天井ボードで塞いだだけで完成とされたマンションの一室でした。
世の中のほとんどのウェブ業者はSEOを深く理解していないため、単に見た目がきれいなだけで訪問者がないに等しいホームページを作ってしまいがちです。このクライアントの場合も、そうしたホームページの一つだったということで話は終わりそうですが、「ひな形を使うような業者であっても、ここまでデタラメなコードにはならないだろう」と思わされるひどさだったのです。おそらく、素人が見よう見まねで作成したのでしょう。そんなものにクライアントは結構な額を支払っていたのです。
我々の本来のビジネスのあり方を愚弄しているとしか思えず、この某広告代理店には強い憤りを感じました。「素人が、できもしないことをプロの顔をしてするな!」と言いたくなりました。次回は、憤りを通り越してあきれ果ててしまった例を紹介します。