2013年1月21日月曜日

勝ち組の今流ウェブマーケティングSNS編④



(U.S. FrontLine誌 2011年1月5日号 掲載分)
前回、Facebook.comにおいてファン(Like)を獲得する には、ある程度のファン数を確保してからの方が、口コミ がより広く発生する可能性が高いため、その先のファン獲 得が短時間で可能になること、そしてページ(コミュニテ ィ)の個性、面白さに惹かれて、ユーザーがファンとして 参加することで盛り上がるのがSNS(ソーシャル・ネット ワーキング・サービス)であるのに対し、大手のように汎 用性や合理化を追求し、無機質になりがちな企業の場合、 ユーザーに受けるための要素が相反しているため、ファン 数も伸び難いケースがあることをお伝えしました。

今や利用者数がGoogleをも上回るようになったほど、大 量のユーザー数を誇るFacebookですが、大手企業も含め、 ファンがほとんどいないページも多々あります。

ファンを獲得できる要素は何か?

Facebookでは、営利目的の公式ページとして、ビジネス やブランド、組織、アーティストなどのタイプが存在しま すが、ファンを少なくとも数千人以上獲得するには、例外 なくユーザーの興味を惹き付ける「何か」が必要です。そ の「何か」は何でも良いのですが、例えば、単に優れた商 品であるという理由だけで、ブランドのページが大量のフ ァンを獲得できるわけではありません。ただし、これが知 名度の高いブランドであれば、話は全然違ってきます。

また、俳優やミュージシャン、あるいはTV番組などのペ ージの場合は、人気があれば大量のファンが付くでしょう。 ほかにも、愛用していることを自慢したくなるようなブラ ンドや、ユーザー同士で共通の趣味・趣向を持つことに喜 びを感じられるようなものも、ファン獲得に向いています。

大量のファン獲得に成功しているページの例としては、 2000万人以上のファンがいるコカコーラを始めとして、ス ターバックス、オレオ(クッキー)、レッドブル(エナジー ドリンク)、ビクトリアシークレット(下着)、マクドナルド などがあります。要するに、知名度があり、それが個性や ステータスの象徴になりえるもの、ライフスタイルの一部 になっているもの、あるいはユーザーがその相手と関わ り・つながりを持ちたがっているものが受けているのです。

ファンになってくれても取り消されたらお終い フェイスブックでは、ユーザーが気に入ったページをLike 登録すると、そのページで発信された情報やコメントがユ ーザーのページに表示されますが、ユーザーがLike登録をす る時、通常は深い意味はなく、「あっ、これ好きかも」とい う程度の軽い気持ちから始まっています。そのため、Likeし たページから発信される情報が多くなり過ぎて、自分のペ ージに表示される内容を整理したくなることも多々あり、 そのページへの興味を失った、あるいは発信されてくる情 報が煩わしくなったといった理由で、一度はLikeにしたにも 関わらず非表示にしたり、Unlikeする(Likeを取り消す)こ ともあります。

そうなった場合、マーケティングという観点から見れば、 完全に失敗したと言えるでしょう。ちなみに1万人以上の ファンがいる我が社が運営するショップでは、LikeをUnlike にしたユーザーはまだ全体の約2.4%程度なので健闘してい る方だと思います。この数を抑えつつ、どのようにファン 数を伸ばしていけるかが、本当の鍵となってきます。

ユーザーにとっての存在価値の成立

SNSマーケティングでは、ユーザーの関心の先が何であ れ、「好き」という感情をかき立てつつ、ファンがページに 参加し続ける意味も常に創出し続けなければならないこと が、お分かりいただけたと思います。

扱う商材・サービスによって、SNSの向き不向きははっ きりしてくるのですが、通常は知名度が低いほど、素材の 良さだけでは不十分で、創造力を発揮し、「存在価値を成立 させられる何か」を考える必要があります。逆に言えば、 アイデア次第ではSNSに不向きな商材でもうまく扱えます。 次回は、その手法の一つであるバイラル(口コミ)マーケ ティングについてお話しします。

2013年1月4日金曜日

勝ち組の今流ウェブマーケティングSNS編③



(U.S. FrontLine誌 2010年12月20日号 掲載分)
前回、ユーザー数がGoogleをも上回るようになった Facebook.comでSNSマーケティングを行うには、ページ を持つだけでは意味がなく、より多くの人目に触れるため に、Like(ファン)をいかに募っていけるかが非常に重要だ ということをお話ししました。

また、SNSマーケティングは、我が社の経験上、最低で も数千人以上のファンがいないと、その効果を実感するの は難しく、やはりプロのノウハウとアイデアを駆使してよ うやく実践レベルになるマーケティング手法の一つでもあ ると言えることも、前回お伝えした通りです。

我が社にウェブ制作やウェブマーケティングについて問い 合わせてくる米系企業ですら、ほとんどはFacebookをうま く活用できておらず、SNSマーケティングがどういうこと なのかを理解しているかどうかも疑問です。逆に言えば、 簡単そうに見えて実は結構奥が深いという点では、ウェブ マーケティングで使われるSEOやPPCといった手法とも共 通していると思います。

我が社のショップはファンが1万人以上

開設してちょうど1年になる、我が社が運営するレッグウ ェア専門のオンラインショップがあります。本業の方がか なり忙しく、あまり手が掛けられなかったため、ビジネス 的にきちんと取り組んだのはここ2カ月くらいですが、それ でもFacebookのファンは1万人以上います。

我が社のクライアントのケースでも言えることですが、同 じ1000人単位のファンを増やすのでも、ファンの総数が数 百人の頃よりも数千人になってからの方が、明らかに簡単 です。つまり、ある程度のファンの数を確保してからの方 が、そこから先のファン獲得は短時間で可能になります。 これは、Facebookでの口コミ効果が、母数が多いほどより 広い範囲で発生するからだと思います。

また、全く客のいないレストランと、行列のできているレ ストランとでは、全く印象が異なるように、ある程度人気 (ファン数)がある方が、消費者の側に安心感が生まれやす く、好感を持たれる傾向にあるからかもしれません。 我が社のショップでは、ファンが5000人を超えた頃から、 1日の注文数が大きく増えた気がします。広告費をほとんど 削っても、注文数がこれまで以上に獲得できるようになっ たことはとてもありがたく、「Facebook様様」といったと ころです。

ちなみに、同業界のおそらくトップを走る、10年以上の 歴史を持つよく知られたショップがあるのですが、1年前、 彼らのファン数は6000~7000人くらいでした。我が社が ショップを始めるころ、「この王様ショップといつか競い合 ってやる!」と息巻いていたのですが(笑)、うちが1万人 のファンを達成した頃に、敵は1万3000人(敵もさすがに やりますが)。王様の背中が、ようやく見えてきました。

大手は不得意。だから中小にもチャンス!

ウェブマーケティングの王道であるPPCやSEOに、大手 企業がかなり積極的に参入しており、資本主義的な様相を 呈してきていることは、以前お話ししました。そんな中、 新しい宣伝媒体として注目を集めるようになったFacebook では、その潜在性の高さから、多くの大手企業がページを 持っていますが、ファンの数は意外に少なかったりします。

それはなぜか? ずばりFacebookがコミュニティを楽し むためのSNSであることに所以すると思います。人がどこ かのコミュニティに参加するのは、そのコミュニティの個 性や特徴、面白さに共感し、支持したいという感情を持つ からです。自由な発想や社風を持っている中小企業ならば、 こうした感情をかき立てるのは得意分野といえるでしょう が、汎用性や合理化を追求し、無機質になってしまった大 手企業には、コミュニティとして受けるための要素が相反 しているのです。

SNSの本質を理解しない大手企業が、下手にファンを募 ろうとしても失敗するのはそういう理由だと思います。つ まりFacebook内では、少なくとも資本主義(お金)だけで は支配できない要素があり、創意工夫で面白い戦い方がで きるところが、私はとても気に入っています。次回も、続 きをお送りします。