2009年11月8日日曜日

セミナーに出ただけでSEO営業を開始?!

前回、ホーム前回、ホームページをビジネスに生かすのに欠かせない集客力は、SEO(ホームページを検索エンジンで上位表示させる手法)の出来を確認すれば、ある程度分かることを説明しました。今回は、このSEOに関して起きたとんでもない事件を紹介します。


セールストークだけを磨いて


6年ほど前のことです。ある依頼を受けて一般企業向けにウェブマーケティングのセミナーを行ったことがありました。当時、日系企業の間ではウェブマーケティングの有効な手法であるSEOの存在はほとんど知られていませんでした。そのため、一般の方以外に同業他社もかなり出席した大盛況のセミナーとなりました。


セミナーが終わってから数週間後のことです。我が社のクライアントから、ある同業他社が「こんなすごいこと(SEO)を私たちはできるんです!」と得意げに営業してきたことを知らされました。言われてみるとその同業他社からはセミナーに3人も出席があり、熱心にメモを取られていたのを覚えています。


しかしセミナーでは、SEOの必要性は語っても、やり方などは一切教えていません。長い年月をかけて情報収集、分析、テスト、検証を繰り返して得られた独自のノウハウこそが命なのであり、皆そうやって、検索エンジンの順位を競っているのです。私はよく「焼鳥屋の秘伝のタレ」のようなものだと説明しています。


もちろん、表面的な情報なら本やウェブで色々解説されています。しかしそれらは、SEOをやろうとするのなら誰でも知っている内容ばかりです。知っていて当たり前、せいぜいスタート地点に立つための情報でしかありません。ところが、SEOという商売種を昨日今日のセミナーで初めて知った業者が、セールストークだけを磨いて臆面もなくSEOサービスの営業を開始したのです。幸いそのクライアントは、相手の嘘を見抜けるだけの知識を我々から得ていたので良かったのですが、SEOを全く知らない企業なら、騙されてしまったのではないかと危惧しています。


ウェブマーケティングをビジネスに有効に生かしてほしいと考えて行ったセミナーでしたが、こうした事態が生じて非常に残念でした。我が社における私のパートナーであるレイア・ワークマンが本誌にウェブマーケティング関連の連載を持っていたのも、実はこうした事態を少しでも回避したいという思いがあったからです。


その同業他社に技術的ノウハウが全く無いことは、当時の彼らのホームページを見れば一目瞭然でした。ちなみに6年経った今でも、誰も探していないマニアックなキーワードでは何とか上位に来ますが、まだSEOの本質を理解してはいないようです。誰も探していない、つまり競争が激しくないキーワードで上位に持ってくることなら誰にでもできます。しかし、それで訪問者が増えるわけではないので、ビジネス的には無価値です。そういうことを知らない顧客に対して、実際には無意味なキーワードで上位表示を行い、それをセールストークに使っている姿が目に浮かびます。


本質的に価値あるサービスを


数年前、この同業他社は、自分のクライアントを集めてSEOのセミナーを開いたそうです。その出席者とたまたま話す機会があり、私はその内容を知ることになりました。驚いたことに「SEOを自動的に行ってくれる有料のソフトがあり、それを使えば検索結果の順位が上がります!」という内容だったらしいのです。


実例として「100位くらいだったのが80〜90位代に上がった」と紹介されていたようですが、これは確かにあり得ることです。しかし、多くの人によく使われるキーワードでトップ5くらいに入らなければ、訪問者数が飛躍的に増えるということは通常ありません。キーワードによっては20位くらいまでなら有効な場合もありますが、80位代って……。


また、仮にその有料ソフトで何かできたとしても、誰もがその同じソフトを使えば結局意味はないわけです。やはり、どこまでもSEOの本質を見ようとしていないことが分かります。もっとも100%嘘のセールストークをしなくなっただけましという考え方もできますが、やはり、本質的に価値のあるサービスを提供する努力をしていただきたいものです。

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