2012年8月17日金曜日

これは節約できる予算か? SEO編



(U.S. FrontLine誌 2010年10月5日号 掲載分)
PPCは意外にアンリーズナブル?

サイトへの集客をどうやって行うか考えてみましょう。 もしも検索エンジンのユーザーがターゲットとして見込め る業界なら、まずPPC(クリック課金型広告)を検討する 必要があると思います。

ただし、PPCの1クリック単価は、よく使われている検 索キーワードの場合、0.50〜3.50ドルが相場です。中には 1クリックで5ドルなんてのもあります。

分かりやすく、1クリック1ドルのキーワードをPPCで 購入(出稿)したとしましょう。1カ月に1000クリックあ り、1000人集客したとすれば、広告費用は1000ドルです。 しかし1カ月1000人ということは1日平均33人程度の集 客しかありません。我が社の経験上、相当マニアックな業 種か、地域がかなり限定されるビジネスでなければ、1日 33人程度のビジターしかないサイトは、本来の集客のポテ ンシャルを逃していると思います。

もちろん業種によってその基準は全く違ってきますが、集 客コストとしてPPCには、決してリーズナブルとはいえな い場合があるわけです。始めようと思えば即座に始められ るPPCは非常に重宝で、特にオンラインショップなどでは、 集客数が売り上げに直結する上、時間を無駄にすることも ありません。サイトオープンと同時に集客したければ、 PPCは手っ取り早い手段の1つです。しかし、仮にPPCに 1000ドル投じて1000人集客しても、原価率50%の商品を 売っているとすれば、仕入コストと広告費だけを考えても、 2000ドル以上の売り上げがないと赤字なわけです(実際に は更に様々な経費を計算に入れる必要があります)。

大量の検索ユーザーを狙うならSEO

一方、検索エンジンが好むサイトを作り、検索結果の上位 に表示させるSEOでは通常、サイト構築時の導入費と、維 持費用が発生します。上位表示を目指すキーワードの競争 率によって費用は大きく変わってきますが、仮に毎月の維 持費用1000ドルで5000人を集客できるとすれば、費用対 効果は上記のPPCと比べ5倍あることになります。実際に 我が社の経験でも、集客の費用対効果では、SEOはPPCに 比べ10〜20倍になっているケースはざらで、中には約150 倍という例もあります。

オンラインビジネスを始められると分かると思いますが、 必要な集客を全てPPCだけで行うのは厳しい場合があり、 そこでSEOの登場となります。検索エンジンのユーザーが 大量に存在するマーケットの場合、特にSEOが有効です。 ただしSEOはPPCと違い即時性は期待できません。短期的 な集客ではPPC、中・長期的な集客ではSEOを考えるべき でしょう。もっとも、それはあくまでも検索ユーザー数が 豊富で、ターゲットとして成立している場合の話です。逆 に検索ユーザー数がかなり限られてしまう場合、PPCだけ で十分というケースもあり得ます。

ブランディングとしてのSEO

SEOの成果として、自社サイトは、自然な検索の結果が 列挙されるエリアに表示されます。一方PPCでは、ページ の上や右にある「Sponsored links」という目立つエリアに 表示されます。つまり、SEOとPPCを同時に活用すれば、 検索結果を示すページの上位2カ所に、自社サイトのテキ スト広告とリンクを表示させられるわけです。この効果は 絶大です。ある統計では、複数カ所で表示されている企業 に対して検索ユーザーは、そうでない企業よりも、より強 く「大企業」「信頼性の高さ」などをイメージすることが分 かっています。クリックスルー率(リンクをクリックして くれる確率)も10倍以上にも跳ね上がると言われており、 実際我が社でも、この現象を何度も経験しました。仮にク リックに至らなくとも、社名や商品名、ブランド名をユー ザーは繰り返し目にすることになります。

つまり、ブランディング効果があるわけです。ちなみにブ ランディングとは、ブランドをできるだけ人目に触れる (露出させる)ようにして、意図したブランドイメージを 人々に浸透させる(洗脳する)ことを指し、競合他社との 市場争いを優位に進められるようにするマーケティング戦 略の1つです。かつてブランディングは、潤沢な予算のあ る大手企業のみがTVのCMなどで行っていたわけですが、検 索エンジンという媒体の登場で、中小企業も行えるように なったのは大きな変化です。