2012年1月24日火曜日

知らないってのは恐ろしい ホスティングの話⑤

ホスティングサービスには大きく分けて、(1)ホスティング業者が直接提供するタイプと、(2)IT業者がホスティング業者からサービス環境を間借りして提供するタイプの2つがあります。ホスティング業者による直接サービスである(1)より、確実に料金が高くなるIT業者系由の(2)の存在意義については、前回、我が社を例に説明しました。

我が社が構築するウェブサイトは、SEOなどウェブマーケティングを万全に行うため、大量にトラフィックのあるサイトとなり、その分、データ転送量がかさみます。また、何十万件以上のデータを扱うようなサイトでは、データベース容量もかさみます。そうしたケースでは、通常のホスティング会社の共用サーバーでは、コスト的に合わなくなりがちです。

かといって専用サーバーを1社で使用するのもコスト的に厳しい場合があるため、我が社では、信頼性の高い(コストもですが……涙)ホスティング会社から専用サーバーをいくつかレンタルし、クライアント数をかなり限定した上で共用しています。ただしこれは必要に迫られてやっているだけで、利益を追求しているわけではありません。従って、通常なら存在しないホスティングサービスだと思いますので、今回は、もう少し一般的なサービスについて考えてみます。

大手でもエキスパートは一握り

ホスティングをレンタルする上で、その業者のサポート体制はとても重要です。安定稼動が当たり前とはいえ、トラブルは皆無ではないため、何らかのトラブルが発生した際に、どういうサポートをどれだけ迅速に受けられるかが非常に重要なのです。「優良なホスティング業者なら、この点は問題ない」と言いたいところですが、優良な業者は、基本的に大手になると思います。そして大手の技術サポートは、マニュアル通りのお決まりの対応が多く、問題によってはすぐに解決できない場合も多いのです。

もちろん、社内にシニアクラスのエキスパートは多少いるはずですが、彼らと話せる段階に行くまでに時間がかかります。最初はまず“1次サポート君”たちの、マニュアル通りの確認と検証に付き合わねばなりません。会社はホスティングの専門かもしれませんが、窓口の彼らは知識も経験も乏しいというのが実情です。

素人がやり取りするには少し敷居が高い

いくつかのメジャーなホスティング業者とやりとりをした経験では、窓口の“1次サポート君”と話しても得ることがほとんどなく、例え100%ホスティング業者側の責任で解決すべき事柄だったとしても、時間的に待っていられないので、自分たちで問題を解決してしまうことがほとんどです。我々はITのプロなのでそれが可能なわけですが、もしも素人の顧客が、窓口の彼らとやり取りしなければならないとなると、結構恐ろしいものがあると思います。

そうした点で、ホスティング業者と素人の間に入るIT業者の存在価値はあると思います。さらに、もし日本語でサポートを受けたければ、単に日系IT業者がホスティング業者のサービスにマージンを乗せただけの様なサービスであっても、それなりの価値はあると思います。ただし、その業者が「にわかIT業者」では、当然ながら意味はありません。そして日系も米系も「にわかIT業者」がめちゃめちゃいるのも事実だと思います。

とはいえ実際には、間に入っているのが「にわかIT業者」だったとしても、トラブルは少ないと思います。問題もなかなか表面化しないでしょう。それはなぜでしょう? まあ皮肉というか必然というか、理由を聞いてしまえば誰でも納得できる話なのですが、これについては次回、このテーマの最終章でお話しします。

さて、IT業者(特に日系)系由のホスティングサービスについては、ずっと言いたかったことがあります。業者の技術レベルはとりあえず置いておきますが、例え日本語サポートという価値を付け加えているとしても、ホスティング業者から借りているスペースの原価を知っている者からすると、その料金体系は、ぼったくりが多過ぎです。もしも英語でのやりとりに問題なければ、迷わず米系をお奨めします。